【新しい生き方】遺言で守るみらい
NHK朝の連続ドラマ「虎に翼」から
毎日の楽しみになっております!「虎に翼」
初めての女性弁護士、初めての女性裁判官として切り開いてこられた人生が描かれて、女性法律家の「道」を作ってくれたことに感謝し、かつ、励みにもなり、日々勉強させて頂いております
さて、最近で印象的だったのが、
別姓婚(事実婚・内縁)の道を選んだ主役の寅子さんと相手の航一さんが
お互いが亡き後のことを心配し、お互いに作成した「遺言書(ゆいごんしょ)」の話。
「遺言書」について、高齢の方が作成するイメージが強いですが、
ここでは一緒に生きていくと決めた時に中高年の年齢層にあたるお二人が遺言書を作成されていました。
みらいの財産を守りたいのは、高齢の方だけでなく、中高年層の方のケースでもあります。
法律婚(入籍婚)選ばない場合とは
では、寅子が選んだ道のように法律婚(入籍婚)を選ばない場合とはどういったものでしょうか。
こちらが、その具体例になります。
・内縁(事実婚)
・別姓婚
・同性婚(法律的な婚姻が認められていないカップル)
相続について
民法では、「内縁」については、できるかぎり婚姻と同様の効果を認めています。
例えば、夫婦の同居、協力、扶助の義務、婚姻費用の分担といった効果です。
しかし、「相続」については民法では法律婚主義を採用しているため認めてられていません。
では、どうしたら「相続」のように、お互いの財産をお互いに譲渡することができるのしょう。
対策:それぞれが「遺言書」を作成する
朝ドラと同様に、お互い亡き後の財産について、それぞれが計2通の遺言書を作成する。
そのほか、「生前贈与する」も有効的です。
これで、どちらかが亡くなられた後、お互いの財産をどうするかを決められて形に残せます。
但し、法定相続人に遺留分を主張される可能性はあります。
お互いの関係の証明について
対策:「パートナーシップ合意契約書」の作成
パートナーシップ合意書の基本記載事項は下記です。
①合意の形成
②契約の解除
③同居・協力・扶助義務関連の遵守事項(民法752条)
④婚姻費用の分担(民法760条)、夫婦間における財産の帰属(民法762条)といった夫婦の財産関係
⑤子の関係(認知・親権者等)
⑥日常家事債務・代理権(民法761条)
⑦財産分与に関する事項(民法768条)
参考:日本公証人連合会「新版 証書の作成と文例 家事関係編」(2017)
※但し、パートーナーシップ合意書を認めているか否かは行政判断になります。
痴ほう対策・死後の対策
さらに、作成をお勧めする書面がこちらです。
痴ほう対策
・任意後見契約
・財産管理委任契約
・見守り契約
・家族信託契約
病気・死後の対策
・終末期事前医療に関する指示書
・死後事務委任契約